マグネシウム

ミネラルというと、カルシウムや鉄分が良く知られていますが、これ以外にも身体には約13種類のミネラルが必要です、マグネシウム亜鉛、セレンなどです。これらのミネラルは身体の中で作る事が出来ないため、普段の食事から補給しなくてはなりません。このため必須ミネラルと呼ばれています。ミネラルは、私たちの食生活が肉や乳製品が多い欧米型の食事になり現代では不足しがちな栄養素となっています。

マグネシウムは、元素記号で『Mg』と表記されるミネラルで、糖質の代謝を行う事や、偏頭痛に有効な事で有名です。筋肉の動きを調整したり、神経の興奮を鎮めたり、骨の形成を助ける働きがあります。 また、動脈硬化を予防・治療するという点から見た場合最も重要なミネラルといえるでしょう。

ミネラル類は互いに協力しあったり、逆に拮抗して働くことで身体機能の維持や調整をします。カルシウムマグネシウムは互いに作用しあって、神経や筋肉に影響を与えています。筋肉の収縮は筋肉細胞の中にカルシウムが入ることによっておこります。マグネシウムはその筋肉細胞に入るカルシウム量の調整を行います。マグネシウムが不足してカルシウムの調節がうまくいかないと筋肉の収縮がスムーズにいかず、痙攣やふるえなどの原因になります。

ミネラルがたくさん含まれる硬水を飲んでいる地域には脳卒中や心臓病が少ないという研究データがあります。日本の水は軟水と呼ばれ、飲むと大変美味ですが、カルシウムやマグネシウムなどミネラル分が非常に少ないのです。

ヨーロッパの水は地域によって含有量に差はありますが、マグネシウムやカルシウムが多く含まれており硬水と呼ばれています。研究調査によると、マグネシウム含有量の多い硬水地域に暮らす人々ほど、心臓疾患による死亡率が低いというデーターが出ています。

ダイエットにはコントレックスエビアンクールマイヨールなどの硬水を摂取すると良いといわれていますが、マグネシウムは、体内の酵素の働きに欠かせない酵素補助因子の役割を担い、大腸内での水分調整を助け、便秘を解消する働きがあります。また、ダイエットをすると骨からカルシウムが減少し、骨がもろくなりがちです。そこでカルシウムを多く摂取してその減少を補わなければならないのですが、骨の形成にはマグネシウムも大切な栄養素です。マグネシウムはカルシウムと関係の深いミネラルで、ダイエットだけでなく、骨粗しょう症の予防にもマグネシウムの摂取は欠かせません。この両ミネラルを一定の比率で摂取する事が大切です。

理想的な比率はカルシウム2に対しマグネシウム1です。1日の必要量がカルシウムで600mg マグネシウムは300mg、この比率が2:1なのです。カルシウムとマグネシウムの摂取バランスを2:1の割合で摂りながら、無理のないダイエットを実行しましょう。