コラーゲン

コラーゲンは、たんぱく質の一種で、身体の皮膚や筋肉・内臓・骨・関節・目・髪等あらゆる全身の組織に含まれており、主にそれらの細胞をつなぎとめる働きをしています。たんぱく質は、アミノ酸が多数結合してできたものです。

アミノ酸には基本的に必須アミノ酸9種と非必須アミノ酸11種の計20種が存在し、その種類や数、結合の順序によって、膨大な種類のたんぱく質が生成されます。その数は生体内において約10万種類も存在するといわれ、一口にたんぱく質といってもこれだけ多くの種類があり、その機能も様々です。
 
コラーゲンはそのたんぱく質の代表とも言えるものであり、約10万種ある生体内のたんぱく質のうちの、実に約30%はコラーゲンが占めており、それだけ人間の身体にとって大きな存在であることがわかります。

コラーゲンは他のたんぱく質とは異なり、細胞と細胞の隙間、つまり細胞の外側に繊維や膜などの構造体をつくり、その殆どが水に溶けずに存在しています。これは細胞と細胞をくっつける糊(のり)のような役割を果たしているのと同時に、細胞を正しい位置に整然と配列させる区画あるいは仕切りのような役割も果たしていると考えられます。

コラーゲンは熱を加えることによって溶けるという性質を持っており、これは一般的な他のたんぱく質の、熱を加えると固まる(卵の白身などをイメージして下さい)という性質に相反します。

私達が普段食物やサプリメント等から摂取しているコラーゲンの大半は、このように熱によってゼラチン化し、ある程度までバラバラになったものであり、これが胃や腸のたんぱく質分解酵素によってアミノ酸あるいはペプチドにまで分解され、体内に吸収されていきます。摂取したコラーゲンがそのままの形でコラーゲンになることはありません。必ず分解という過程を経て吸収されアミノ酸になり、それらを材料として人間用のコラーゲンが再生成されるものと考えられます。

お肌の弾力、つやなどを保つ働きをするコラーゲンですが、不足するとさまざまなトラブルが生じます。コラーゲンの生成能力を活性化させ、お肌の新陳代謝を良くすることで、シミをなくす効果があります。さらに真皮にあるコラーゲンが不足するとしわやたるみの原因になります。コラーゲンの補給はしわ・たるみに効果があります。また、コラーゲンは細胞への栄養や酸素を運んだり、老廃物を運び出す働きを持っています。コラーゲンの補給によって新陳代謝が良くなると肩こりや腰痛にも効果をあらわします。骨と骨が接する関節は軟骨で覆われています。この軟骨の50%はコラーゲンです。コラーゲンの補給で新陳代謝が活発になると軟骨のコラーゲンも改善されになり、関節も強くなるという効能があります。

コラーゲンは白血球に作用して免疫機能を改善する働きがあるという研究結果が出ています。白血球が関係するアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状にコラーゲンの働きが効果をあらわすこともあるといわれています。