キャッツクロー

キャッツクローは、学名ウンカリア・トメントーサ(Uncaria Tomentosa)というアカネ科カギカズラ属に分類される大本性大型蔓植物で、高さ20メートルにまで育ちます。葉の付け根にネコのつめのようなトゲが生えていることからスペイン語で「ウニァ・デ・ガト」、英語で「キャッツクロー」、つまり”猫の爪”と呼ばれています。

南米(ペルー・エクアドル・コロンビア等)の熱帯雨林地帯に自生していますが、ペルー産のものが最高とされています。 1ヘクタールにわずか2〜3本しか生育しないほど、土地の滋養を必要とする樹木で、現地でも非常に貴重なものと扱われ「幻の薬用樹木」と呼ばれています。

キャッツクローは、主に樹皮の部分にアルカロイドを多く含んでいます。アルカロイドとは、植物が持っている塩基性物質の総称で、お茶やコーヒーなどに含まれているカフェインもアルカロイドの1種です。キャッツクローには、6種類のアルカロイド(イソテロポディン、テロポディン、イソミトラフィリン、ミトラフィリン、イソリンコフィリン、リンコフィリン)が含まれています。

先住民たちは、キャッツクローの樹皮をはがして煎じ、お茶のようにして飲んでいますが、キャッツクロー茶を飲むと、痛みや腫瘍が良くなることは、昔から先住民の間で知られていたようです。

特に、ペルー中央部に住むアシャニンカ族は、キャッツクローを有効に活用しています。アシャニンカ族によるキャッツクローの伝統的な利用方法としては、喘息や炎症、傷の手当て、関節炎やリウマチなどの痛み、炎症止めやガン治療に利用されていたという記録があります。

キャッツクローが注目されている、効能のひとつが消炎作用です。キャッツクローに含まれているベータシトステロールや、抗酸化物質の植物性ステロールには消炎作用があり、その中でも、樹皮や根に含まれているキノビックアシッドグリコシドと言う植物成分は、キャッツクローでも、最も強力な消炎成分であることが分かっています。

また、キャッツクローの有効主成分であるアルカロイドは、マクロファージ(貪食細胞の一種)を活性化させることで、免疫力と自然治癒力をアップします。 マクロファージは細菌のほか、ウィルスやガン細胞まで食べてしまうので、ガンやエイズへの効果も期待されます。

リウマチ

キャッツクローの主成分である6種類のアルカロイドが免疫カを正常に保ち、抗炎症物質が関節の炎症を抑える働きがあります。また、薬ほどではないですが鎮痛作用もありますので、痛みの緩和に役立ちます。

腰痛・膝痛

腰痛・膝痛(関節炎)は、関節部分を支えている筋肉やじん帯に異常が起きて引き起こされる症状です。キャッツクローのアルカロイドには、血流を促進するアルカロイドも含まれているので、炎症を和らげる作用があります。また、キャッツクローには抗炎症作用や抗酸化作用もありますので、関節炎の炎症を癒して痛みを和らげてくれます。