サラシノール

サラシアとはニシキギ科の植物でインドとスリランカに分布しています。サラシアには糖分を摂取しても、食後の血糖値を上昇させない成分があることがわかっています。この成分がサラシノールです。サラシノールは食後の血糖値の上昇を抑制すると共に脂肪を減少させる作用が期待できます。

砂糖などを摂取し過血糖状態のラットにサラシアの濃縮エキスを経口投与する実験をしました。その結果、二糖類の場合には100%に近い血糖値の上昇阻害作用が認められ、単糖であるブドウ糖の場合はほとんど糖吸収阻害作用を示さないことが分かりました。これは糖質分解酵素を調整・阻害するメカニズムがあることを意味します。

高血糖状態が続くと、通常はあまり作用しないアルドース酵素が活動し始めます。その働きでソルビートが発生し、細胞内の糖度上昇が起こり、細胞組織に異常をきたします。これが糖尿病に由来する二次障害、神経障害、腎障害、白内障などの二次障害を引き起こします。

サラシアには抗酸化作用として強力なエピカテキンガレートなども含まれているので、こうした二次障害を阻害することが認められています。日本人の国民病ともいえる肥満や糖尿病高血圧に悩む人が多いなか、この「サラシノール」に関係者も大きな期待を寄せています。