プロポリス

プロポリスとは、蜜蜂が樹皮や木の芽、つぼみなどから集めた樹脂や花粉を、自分の唾液や蜜ろうと混ぜ合せて作ってきた、にかわ状の物質です。プロポリスは、蜂の巣にできた隙間や穴を埋めるために補修剤として使われていますが、外からの侵入者や風雨から巣を守り、バクテリアなど病原菌が繁殖しないように防ぐ役目も果たしているのです。

プロポリスは、同じ蜂産品であるローヤルゼリーや蜂蜜と違って、採取できる量は非常に少なく、合成のできない貴重品で、古くから民間薬、強壮剤として世界各地(特に欧米)で用いられてきました。プロポリスの成分は、種々の植物の樹脂と蜜蜂自らの唾液とが混ぜ合わせて作られるため非常に複雑です。

起源植物種や産地の違いにも大きく左右されますが、おおよそ、樹脂が55%、ろうが30%、芳香性精油が10%、花粉が5%含まれます。プロポリスには、フラボノイド類、テルペン類、酸類、エステル類、アルコール類、アルデヒド類、フェノール類、各種類のアミノ酸酵素、ビタミン、多糖類、ミネラルなど300種類以上の生理学的活性がある成分を含む事が分かっています。

現在は少しでもプロポリスの成分を有効に利用する目的から、三つの抽出法が行われています。いちばんポピュラーなのが、アルコール抽出法です。これはプロポリスの原塊と食用アルコールを一緒に二〜三週間攪拌し、その後、濾過してアルコールとプロポリス成分の融和を計る為、一定期間保存した後に使用します。一般に熟成と称して保存期間が長期にわたる程良い商品で有るかのようにうたっているものが有りますが、これは定かでは有りません。

アルコールを使用せず水で抽出する方法とグリセリンを使って抽出する方法も有ります。アルコールを用いないで抽出されたものは、アルコール抽出法によるものに比べ飲みやすくなっています。