耳鳴りやめまいに効果的な蜂の子とは

蜂の子」とは蜂のサナギを指します。蜂の子は古来より漢方薬として珍重されており、中国の薬学書「親農本章経」という書物には「内蔵の機能障害を癒し、滋養強壮に効果がある。服用し続けると皮膚に潤いをもたらし、若々しさを保つ。また、副作用の心配もない。」との記述があります。日本でも長野県や岐阜県で、蜂の子をご飯に炊き込んで食べる文化があり、やはり滋養強壮の効果があると言い伝えられてきました。

蜂の子の主成分はアミノ酸で、その他ビタミンやカルシウム、鉄、ミネラルなどを豊富に含みます。アミノ酸とは生命の源となる栄養成分で、身体のさまざまな機能を担っています。たとえば、筋肉をつくったり運動時のエネルギー源になったりします。小さな身体の蜂が蜜を求めて長距離移動が出来るのは、餌となる蜂蜜に良質なアミノ酸を多く含んでいるからです。人間の身体を構成しているアミノ酸は全部で20種類あり、そのうちの9種は身体の中で作ることができないため、外部からの摂取に頼るほかありません。これを必須アミノ酸といいます。なんと、蜂の子はこの9種の必須アミノ酸をすべて含んでいます。

サプリメントで使われている蜂の子は雄の蜜蜂が使用されています。雌になる働き蜂は幼虫期、蜂蜜や花粉をエサに育ちますが、雄は特別に栄養価の高いローヤルゼリーを与えられて育ちます。しかも、雄は成虫になるまでの期間が雌の働き蜂よりも長く、上質な栄養を長い期間かけてたっぷりため込みます。強い子孫を残すために強い雄に育てようというわけです。

蜂の子が難聴や耳鳴りに効果があるといわれている理由は、バランスの良い成分にあります。蜂の子が含む豊富な栄養は自律神経の調整や消化器官の働きの促進など、身体全体にプラスの作用をもたらします。これといった特効薬がないといわれている耳鳴りメニエール病ですが、身体全体の調子を整えてやることで、直接ではありませんが改善に効果があるというわけです。また、栄養面だけでなく蜂の子が蓄えている成虫になるための成長ホルモン(羽化ホルモン)が耳鳴りに効果的だという説もあります。